カクレクマノミの生態について

観賞魚の中でも人気の高いカクレクマノミは実はとても不思議な生き物である。
今回はその不思議な所を紹介する。

 

 

 

 

共生

カクレクマノミはイソギンチャクと共生の関係であるのはご存じだろうか。
その名の通り共生とは共に生きるという意味である。
それは住みかとして、また捕食者からの攻撃を受けない為に利用している。
だが、イソギンチャクの触手には毒針があり、普通の生物であれば刺されれば死んでしまう。
では何故カクレクマノミは平気なのか。
それは、毒に耐える耐性があるからだ。
カクレクマノミは体表から分泌する特殊な粘液によってイソギンチャクの毒針から守られている。
この粘液はイソギンチャクが出す粘液と似ており、毒針の発射を抑えてくれるのである。
しかし、生まれた時からこの特殊な粘液を持っているわけではない。卵はイソギンチャクの外側の岩などに産み落とされ、
両親に見守られながら1〜2週間で孵化する。
生まれた直後は粘液がなく、イソギンチャクに刺されれば死んでしまうので、水面付近で漂って生活をする。
粘液が完成するのは孵化して1週間ぐらいである。

 

 

 

性転換

カクレクマノミは性転換をする生物である。
それは、個体の性別がオスからメスへ、若しくはその逆の方向に変化する事である。
カクレクマノミは、体の大きいのがメスで小さいのがオスである。しかし、生まれたばかりは全てがオスであり、
成長と共に集団の中で一番大きな個体がメスに性転換する。
実はイソギンチャクにいるクマノミ集団の中でも一番大きい個体がメスになり、次に大きい個体がオスになり、
この2匹がカップルになるのである。他の個体はメスにもオスにもならず、繁殖行動も行わない。
こうすれば決して強くない魚であるカクレクマノミは、一番大きなメスが卵を産むことで、
たくさんの子孫を残すことができるからだ。
しかし、もしこのメスが死んでしまった場合、次に大きい個体であるオスがメスに性転換し、
そして次に大きいメスでもオスでもない個体がオスになるのだ。
それはクマノミが一夫一婦であるからだ。
クマノミは夫婦の仲がとても良く、一度ぺアになると相方が死んだりしない限り、何年もペアでい続ける。
そして同じペアで繁殖を続けるのである。これは、魚類では非常に珍しく、他にはチョウチョウオなどが知られている。

 

まとめ

この様にカクレクマノミはとてもユニークな魚なのである。
そんな魚でも飼育は難しくなく温和な性格なので初心者の方にもオススメな種類なのだ。
自宅で繁殖させたり行動を観察してみたい方は是非飼育をしてみてはいかがだろうか。


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